皆さん、こんにちは。
久喜市の歯医者「ハートデンタルクリニック」院長の定岡です。
皆さんもフッ素配合の歯磨き剤は、ご存じの方も多いのではないでしょうか。
歯磨き剤に配合されるフッ素濃度の上限が上げられてから4年が経ち、高濃度フッ素配合歯磨き剤はより身近なものになりました。
今回は高濃度フッ素を配合した歯磨き剤について改めてご説明します。
歯磨き剤のフッ素濃度
日本では2017年3月に国際基準に則って歯磨き剤に配合できるフッ素濃度の上限1000ppmから1500ppmになりました。
それ以来、各種メーカーが続々とフッ素濃度1450ppmの歯磨き剤を販売しておりこれを「高濃度フッ素配合」と表現しています。
濃度が上がると虫歯予防の効果も上がります。
1000ppm以上の濃度では「500ppm高くなる事に虫歯予防効果が6%上昇する」という世界保健機構(WHO)のレポートもあります。
フッ素の働き
歯磨き剤に含まれるフッ素は唾液に溶け込んで主に次の3つの働きをします。
①再石灰化を促す
お口の中では飲食のたびに細菌が作りだす酸により歯の成分が溶け出す「脱灰」と、溶け出した成分が歯に戻っていく「再石灰化」が繰り返されています。
初期虫歯の段階ならフッ素による再石灰化の促進で改善されることがわかっています。
②虫歯菌の活動を抑える
プラークの中にフッ素の粒子が入り込み細菌の活動を阻害します。
虫歯菌が糖から酸を作り出す力を抑えます。
③歯を硬くする
再石灰化の際に唾液中にフッ素が存在すると歯を構成する結晶が硬くなり酸に溶けにくい性質になっていきます。
フッ素配合歯磨き剤の使い方のポイント
①年齢に適した濃度のものを適切な量を使用する
・生後6ヶ月から2歳
500ppmを切った爪程度(1〜2mm)
・3歳から5歳
500ppmを米2粒程度(5mm以下)
・6歳から14歳
950ppmをグリンピース1粒程度(1cm)
・15歳以上の成人
950〜1450ppmをグリンピース2粒程度(2cm)
②少なめの水ですすぐ
・おちょこ1杯分(約15ml)の水を口に含んで5秒間、一回だけすすぐ。
フッ素配合歯磨き剤を適切に使う事で、虫歯予防に役立てましょう。
当院でも取り扱いがございますので、詳しくは歯科衛生士にお気軽にご相談ください。